国家・戦争・核の神話

国家は都市国家(城壁で隔離・防御された城都)を出発として現在は国民国家(nation stateはnation即ちそこに生まれた者:国民によって作られた国家)に至っている。国家は国土・国民・主権から成るとされる。日本は最近徳川幕府支配・主権から天皇支配・主権へ、そして戦争・核によって国民主権・支配へと支配権力・国民生活に革命的な激変を経験した。領土も変化したが支配・被支配の構造は根本的逆転をした。これは国家というものが不変のものではなくその内容・機能・様態が転覆・転換するものであることを示す。

絶対安全と言われた原発(核力発電)神話が崩壊したと同様に国家神話も崩壊するのである。戦争も神風が吹く八紘一宇(全世界を一家にする)の聖戦も敗戦と共に野蛮暴虐の侵略戦争と逆転・否定されたのである。ICANのベアトリス・フィンさんが「核抑止力は神話」としたが、核兵器は神聖物ではなく人類・生類にたいする罪悪物であり、その機能は仮想敵国の人民・国土・環境さらに人類・生類を殺戮・破壊する脅迫・凶器である。それは宇宙生命体系全体に挑戦・破壊をしても良いとする我見・我執・我慢(高慢)の神聖化された罪悪である。

都市国家では市民の直接民主制が可能であり市民の福祉が計り得たが大規模になった国民国家では権力・軍備・財政などの集権化が進み支配層と被支配層の分離・格差が甚だしくなり少数支配・専制政治・独裁政治にまで進んでいる。そこでは「国家」の名前を語って支配者・支配層が私物化・死物化を計ることが行われる。そこでは民主主義の原則である国民主権は失われる。そのことを国民は知り、主権を奪還する必要がある。国家を美化・神化してマツリゴト(祭典・礼典・供儀・授勲・秘密・占有など)を行い大衆を国家の神話に参加・援助させることを知り協力しない必要がある。

本来は公僕であるべき国家の支配者・支配層は内政の失敗・秘匿・占有などから国民の眼をそらすために外敵を作り、権力強化の為に秘密・偵察・軍備などを進めて大衆の福祉・教育などを制度・財政・人員などの面から不利にすることを知り阻止しなければならない。地球生命系の中の一部であり消滅・興亡する国家が覇権(絶対権力)を持つというのは民衆に対する王政の遺物であり真理・倫理に適合しない。要するに国家は神話であり、その覇権の行使である戦争も核も神話であり、神聖でも真性でもない。

註1:エルンスト・カッシラー「国家の神話」「人間」「象徴の哲学」参照

2:拙稿「枠組転換」は下記を参照ください:

https://heiwasekai.wordpress.com/2018/01/20/%E3%80%8C%E6%9E%A0%E7%B5%84%E8%BB%A2%E6%8F%9B%E3%80%8D%EF%BC%9Aparadigm-shift/

その「国家の改変」を便宜の為以下に抜粋します:

2.五仮構体の解決(三心枠組転換:競争から共生へ:五禍から五福へ)

a.個人と集団(五仮構体)の関係

国家、企業、メデイア、教育、宗教は現代文明の政治、経済、社会、文化、全体における主要プレーヤーである。これらは効率、効果から金字塔構造になった。これらは仮構体である為完全に義務、責任を果たせず、戦争、公害、誤報、狂育、迷信なども引き起こす。これらは個人が構成員でそれらを動かすものであるが、個人、国家、地球等を大きく左右する。そして今や五仮構体も利己に陥って人類文明全体が地球生命体系の問題群を作り、破局に向かう原因となっている。これら下位部分系が上位全体系の破滅を引き起こす五禍を阻止し五福を実現する必要がある。具体的には、金字塔文明(金支配)から一円環文化(命尊重)へと向かい、「有限な力、物の奪い合い」(政治・経済)から「無限な命、心の分かち合い」(社会・文化・生態)へ転換する必要がある。自己中心的な国家、企業、メデイア、教育、宗教の五仮構体を生命中心的な非集権的、非営利的、非宣伝的、非統制的、非独断的な組織に改革する必要がある。これは競争から共生へ、罪過から聖性への枠組転換である。

b.国家の改変

国家物と力のために作られた。国家(state(ステート))は国土(estate(エステート))、国民の支配機構(status(ステータス):権威)である。国家は国土、国民と主権よりなるとされる。理想的には国民に主権があるとされるが現実的には少数者、独裁者等にある。国家は本質的に政治面での力の支配(権機構)である。本来一体の地球生命体系を分割して、権力機構が暴力装置(軍隊など)を持つことは国内外、地球全体に重圧、危機となっている。都市国家(城市)の城壁で他者の差別、搾取、殺戮を事とし他仕組みはその根本に利己主義の錯誤、束縛を持つ(五禍)。都市国家から国民国家までの歴史は戦争の歴史であり、前世紀はついに「国家主義と戦争の世紀」となった。国家は必要により形成されたが、不必要や罪過も起こすことになった。戦争はその最低、最悪の物である。地球生命圏を「国家」で分離し、主権を主張し、物と力の奪い合いをする限り、軍備、戦争、利己、支配は終わらず、全体生命体系は犠牲になる。一国主義を主張して最新核兵器開発、環境問題無視、人権蹂躙等をし或いは民族絶滅を図り世界、地球を脅威にさらす例もある。誤った主権を主張する故に、五仮構体の中で地球化、民主化、情報化が最も遅れているのが国家であり政治分野である。

国家の移行過程に欧州共同体のような国家統合組織、国際連合、国際司法裁判所のような超国家組織がある。民間の非政府組織は国家の欠点を改良し、善処する動きである。家族から部落、都市国家などを経て国民国家へと拡大統合してきた歴史の次の段階は地球政府-地域主権-地球生命への拡大-拡散-拡充である。「国家の神話」が示すように「国家」は仮構のもので、この信仰が神(現人神、独裁者等)、神官、神殿、生贄などを生む。国家の改変、消滅が歴史の流れである。習慣で国家は当たり前と思われて巨大権力機構の悪が出てきた(下記国家悪参照)が、慣れでこれらを放置している。地球生命体系からは今や国家は機能不全ではなく機能不適なのであり、刀狩統一(軍備戦争廃止、地球統一管理)をすべきである。天才アインシュタインでさえ「何故税金が取られるのか」判らなかったという。強制的な「税」ではなく自発的な「贈」にすべきである。(税の軍事費分不払い運動などもある。)命の為の食衣住に税をかけ、その血税を戦争や軍産癒着、贈収賄などに使うのではなく、社会保障、教育に使うべきである。(収入税を止めて炭素税にする提案がある。)何時も、そして特に「万が一の時にも共(友)である」ならば世界は安全、安心、安楽で戦争、テロ、犯罪等も無くなるであろう。

国家悪

錯誤:戦争、主権、集権、軍備、軍拡競争、侵略、秘密工作、虚偽宣伝、虚偽策謀の戦争、傀儡政権、領土侵略、他国支配、国家転覆、官僚主義等

束縛:法制、宗教、教育、労働等の検閲、弾圧強制、植民、拉致、独裁、支配、諜報、軟禁、投獄、秘密警察、官憲、軍政等の拘束、留置、強制等

差別:国家、宗教、信条、文化、人種、階級、身分、勲章、顕彰等の差別法制執行、優遇、委譲、軍政、寡頭、位階、爵位、格差社会、天下り等

搾取:徴兵、徴税、領土、資源、言論、思想、信条、宗教、教育、姓名等諸権利剥奪搾取、教育、宗教、言語等の強制、政財軍産癒着、汚職-談合等

殺戮:大量殺戮(人種、宗教等で、政策等で他生物等)、粛清、暗殺、拷問、死刑、浄化、国家行政の怠慢、誤謬等による薬害-公害-戦争-死等

b-1.戦争(生命体系の真理-倫理違反)の廃止

国家の改革で真っ先にすべきは戦争の廃止である。戦争は狭義では「国家(都市国家から国民国家までの)間の暴力抗争」、広義には国家権力奪取のための国内暴力抗争(内戦)、国家権力の転覆、転換(クーデター、革命)を含む。戦争は国家の暴力的大量破壊行為(生命、精神、資源、環境等一切)である。国家主権は絶対王政の悪習を続ける時代錯誤であり、その行使である戦争は国家悪の最低、極悪のものである。戦争は以下のような大害悪、大崩壊を生む:

1.大惨禍(殺戮、搾取、差別、束縛、錯誤:五禍)

2.大被害(自然、生態、生物、資源等の大被害)

3.大破壊(経済、社会、文化、政治等の大破壊)

4.大損失(教育、社会福祉、環境問題等の放置)

5.大罪過(金字塔支配による全生命体系の大崩壊)

b-2.戦争の起源、開始、歴史、特徴、根拠、原因、解決、転換

戦争は本能によるのでも不可避でもなく、人類史から見ると極最近になって始まった不自然事である。それは物欲、権力欲によって起こされる真理と平和ほか一切善を無視した異常事である。戦争は廃止できるし、廃止しなければ人類生類が破壊され破滅する。

1.起源:都市国家間の戦争(5千年前に開始)。

2.期間:人類史(5百万年)の千分の一(0.1%)。

3.特徴:人間の文明社会にのみある人工的大惨事。

4.根拠:「工作人間」(軍事技術)、「社会人間」(国家集団)、

象徴人間」(観念感情)に依拠。

5.原因:三毒(貪瞋痴)、文明(物、力)の欲望。

6.解決:三学(戒定慧)、文化(心、命)で解決。

7.転換:枠組転換(国家から地球)の必要。

b-3.戦争の原因

戦争の定義から「国家」(差別、搾取、殺戮機構)が戦争の主要な原因である。国家は金字塔構造であるため主権は支配権となる。国家は対外的に外交、軍事を行なう。外交が最高手段で最後手段であれば軍備も軍事もいらない。しかし対話ではなく暴力で事を決める幼稚、野蛮が支配し軍事が最後手段となっている。外交が無視され外交官は無能になっている。(国家を超え地球化して皆が平和使節になり戦争を廃止するべきである。)。支配者は対内的に内攻、支配を行なう。支配者または少数支配者グループが「国家」の利益や保護を名目に戦争をするが、国民全体が賛成し利益を受ける訳ではない。実際は支配者小集団が目先の利益の為に戦争を行い、国民、国土は長期的な不利益(人的物的負担、犠牲)を蒙る。戦争は地球生命体系の全体的長期的観点からは大損害、大損失である。戦争の原因は部分、仮構の「国家」への忠誠と一部、目先の利益にある。これらは国民、地球生命体系の全体健全を考えれば、過誤、罪過である。

b-4. 戦争原因の廃止

戦争はその直接原因、即ち軍備、国家、仮構の廃止と根本原因、即ち貪欲、怒り、無知の抑止により廃止できる。地球と生命が窮地にあり地球生命体系悪化、崩壊危機の最大の原因は国家悪、戦争である。歴史の流れは都市国家、藩国、州邦から国民国家へと拡大統一し「刀狩り」された。次の段階は国際連合から地球政府-地方主権等への統合拡散と軍備撤廃である。これは地球問題群による地球生命体系全体の要請である。部分下位体系の国民国家の「主権」(sovereignty(ソヴレインティ))は絶対王権の遺物であり、全体上位体系の存続からもはや不適、有害である。国家体系内部(相対-相依:民主)においても上位地球生命体系(生命-母体:生命)においても絶対権力は誤りである。権力者が行なう戦争も体系の調和から行なってはならないものである。今や国家と戦争を超え地球生命系調和への枠組転換が緊要事である。

b-5.戦争の根本的解決策

金字塔文明とその主動力の五仮構体の機能、功罪は運用する人間によって決まる。戦争を廃止するには人間の変革が必要である。それは個々人の智と行の問題であり、根元にある三毒の解決は三学にある。地球時代の地球問題群を解決するには地球体系の真実を知り、地球倫理を行なう事にある。

1.法律、制度の運用は人間による。

2.戦争は人間の心に始まり終わる。

3.根本的原因:三毒(貪、慎、痴)

4.根源的解決:三学(戒、定、慧)

5.地球系真理の知地球倫理の行

戦争は核兵器を生み、核弾頭は世界の諸都市を標的として即発状態にあり即刻核戦争、誤発射等による生物全滅の危機をもたらした。核保有国は増え核物質の民間流出が続いている。戦争体制は地球温暖化や生物種絶滅など地球問題群の解決を阻んでいる。有限の物と力の奪い合いの戦争は心と命を決して満たすことはなく、むしろ空しく破壊する。無限の心と命の分かち合いの文化を教え育て、一円環文化の五福(真理-覚醒、自由、平等、博愛、平和)を創造し享受すべきである。これこそが一切の利益、幸福である。支配者は軍隊も戦争も必要だが被支配者には不要であるばかりか迷惑、害悪である。被支配者の大衆が真実に目覚め平和を求めれば金字塔構造も戦争も無くなる。支配者も広い世界、遠い子孫、高い価値にまで目覚めれば平和を望む筈である。支配者、被支配者共に自己中心の罪を反省し、全体健全、利益を考えれば戦争は起こり得ない。

戦争を望むものは目先の利益を得る支配者・軍部と軍需関連産業・財界だけでその他圧倒的多数は反対である。しかし愛国、敵国の宣伝に騙されて被支配者民衆は賛成する。普遍的な地球倫理は殺生を最悪の罪過とするのに敢えて犯すのは極悪非道である。軍隊保持、増強は政、官、財、軍等及び一般の貪慎痴に根元がある。即ち利己の為に他を殺戮、搾取、差別すると言う根本妄想、狂乱である。世界の軍事費(年百兆円)の2%で平和産業に転換でき、10%で環境、資源、貧困、人口問題を解決できると言われ、「死の」兵器製造販売等を含む軍備の縮小、廃止が急務である。(誰も殺し合いや、死の商人になりたくないが収入の為にするのだから、個人も転職し仮構体も転換をすべきである。家の前の山を動かそうと「愚公」と呼ばれたが子孫まで続けて遂に成功した。「三人寄れば文殊」なら何十億人で出来ないことがあろうか。「ひそひそ話が城を落とす。」といわれるが、一部秘密の陰謀が全体公開の真理・倫理を破壊・崩壊させるのである。)

 

 

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